2010/05/05

日本でいちばん大切にしたい本

ゴールデンウィークの最終日は、奥さんと子供を実家に残し一人で過ごしました。とりあえず来週いっぱいまで、奥さんは実家で過ごすということですが、予定通りに戻ってきてくれるかどうか、、、戻られますように(願)


「日本でいちばん大切にしたい会社」を読みました。この本を手にした切欠は、とある新規取引の見込先であった社長が自身の会社のホームページにて紹介していたためです。
話のネタ作りを兼ねて、、、と軽い気持ちで読みましたが、所々で涙を流すことになりましたし、またたくさんの心打たれる言葉と出会いました。

「お客様のために」という姿勢を貫くことの大切さ、またその思いを維持するために必要な経営理念、施策が描かれております。おもに製造業や小売業に関する会社が採り上げられていましたので、これをすぐさま銀行という業種に生かせられるかどうかはわかりませんが、まずはこの本に綴られた「思い」を秘めておきたいと思います。

よく上司には、「自分のお金を貸すつもりで融資しろ」と言われます。つまり、きちんと返済が見込まれる企業に貸せ、危ない企業には貸すな、ということです(やや極論ですが)。この言葉は私にとって、とても重いものです。

危ない企業に貸すな、ということは、融資しなければ潰れてしまうような会社に対しても非情であれ、ということです。もちろん融資しないことで会社が倒産し、それにより多額の貸倒発生が見込まれるのであれば、「延命措置」を行うこともあります。何より貸倒を発生させないよう注力しなければならないのです、その融資に使われるお金は大切なお客様の預金なのですから。

一方では、銀行には「公共性」という預金通貨供給者としての基本原理があります。地域経済活性のため社会的理念を果たさせばならない。
そして何より、一担当者としてその潰れかかっている会社の社長と面と向かって話しているのですから、何とかしてこの会社、従業員を助けてあげたい。

結局、どちらの立場も「お客様のため」になってしまうのです。
ならば、どうすれば良いのか?


答えのない問いかもしれませんが、それでも、多くの人が幸せになる手助けができるような仕事を目指していきたい。と、この本を読んで思った次第です。