2007/03/28

本人確認の障害

昨日の日本経済新聞から、気になった記事を拾いたいと思います。


窓口で誰かの代わりに振込をしようとするとき、例えばホームヘルパーの方が足の不自由なおじいちゃんの代わりに銀行で振込をしてあげようとするとき、様々な書類の提示が必要になります。

窓口に来た人の本人確認資料、依頼者の本人確認資料、本人直筆の委任状、二人の関係を示す書類、etc。


いくらマネーロンダリング(資金洗浄)や反社会的組織への加担防止のためとは言え、非常に不便な体制となってきたのは間違いの無いことです。


先の例で言えば、おじいちゃんの本人確認資料の提示が難しくて、振込もままならないといいます。
パスポートはもちろん運転免許証も持っていないし、健康保険証は普段持ち歩いているから簡単には預かれないし。年配の方は例外的に年金証書でも本人確認資料として認められるそうですが、これも重要書類として法人では預かれないことになっているようです。

まぁ口座開設している銀行に行けば、その口座を持っている人の本人確認は省略できるのですが、例えば距離的な問題とか、手数料を節約したいとかの理由で、口座を持っていない銀行で振込をするの難しくなったわけです。


あとは、何かしらの理由で運転免許証を持てない人が露呈されやすくなるわけで、格差社会の現状が散見されるようになる、とも日経では警告していました。
うーん、言い過ぎなんじゃないかと初めは思ったけど、かといってポイッと放り投げられるほど単純な問題でもなさそうです。


銀行側としても、事務負担が増えるから本人確認や「本人確認の確認」なんて避けたいものだけれど、そうも言っていられないだろうし。

社会の歯車の硬さを痛感する記事でした。

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