2007/04/09

住宅ローンの内入れ&完済

約半年前の話になりますが、融資窓口にて「住宅ローンの一部を繰上げ返済したい」というお客様が立て続けにいらっしゃったことがありました。

どうやらその週にゴールデンの時間帯にて、著名なFPの方が出演して、「繰り上げ返済することでこんなメリットがあるんですよ」と述べられたのが原因なようでした。


確かに住宅ローンの繰上げ返済をすることで、その分の将来に渡る利息が節約されるので、「余裕資金」がある場合には非常に有効な手段になると言えるでしょう。

しかし、気をつけなければならない点もしばしばあると思われます。


まずは、繰上げ返済後の手元余裕資金がどのくらい残るか。いくら繰上げ返済が節約になるとは言え、手元に全く残らなくなるのは非常にリスクの高いことです。
交通事故や災害などによる急な出費に耐えられるくらいのお金は残しておきたいもの。

二つ目に、住宅ローンの繰上げ返済には手数料が発生します。この手数料は銀行によってまちまちです(手数料がかからない銀行もあるようです)が、このある意味余分な手数料を払った上でもメリットがあるかどうか、検討しなければなりません。

あと三つ目、これは僕が銀行に入ってから感じたことですが、時間的な制限が出来てしまうことです。
僕の銀行では、繰上げ返済をする場合、変更契約書を取り交わす必要が出てきます。連帯保証人や連帯債務者、担保提供者がいる場合には彼ら全員の署名も必要になります。
あとは全員の印鑑証明書も必要かな。

なかなか、これが厄介!

銀行側にとっては利息収入が減ってしまう住宅ローン内入れの処理に、わざわざ自宅まで伺うなんてサービスもそうそうしないだろうし。
担保提供者が東京に住んでいたら、こちらの僻地まで連れてこなければならないし。

こうした事態を前もって理解された上で、住宅ローンを組まれることをお勧めしたいと思います。



なんか久しぶりに、FPらしい文章を書けた気がします(笑)

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